貝原益軒「養生訓」
松尾允之
企画集団「朋」では、岡田武彦名誉教授のおはなしをまとめて次回からシリーズでお送りします。第一回は4月15日、第二回は5月24日の予定です

                                                                       
     
貝原益軒の「養生訓」 第一回
                   
 「長生きすれば、楽しみ多く益多し」
今、なぜか貝原益軒の「養生訓」が静かなブームだという。
四人に一人が60歳以上だという高齢化社会を迎えて当然の帰結と思いきや、さにあらず、「養生訓」には、体の健康と心の健康との二つを、一つに組んだ『人間の健康』への道が示されていて、現代に通じるきわめて新しい学説なのだそうだ。
養生訓は、「個人の健康への道は、そのまま社会の健康につらなるものでなければならない」としている。これは、現在の世界保健機構(WHO)の新しい「健康の定義」と全く同じで、とてもこれが290年前の教えとは思えない。

この「養生訓」を中心にした『第一回 貝原益軒文化講座』が久山町の湖畔の森に立つ「レークサイドホテル久山」で開かれる。
講師は、93歳の岡田武彦先生。岡田先生は陽明学の研究者としてつとに有名。そして、貝原益軒記念資料館 館長、貝原益軒養生塾 塾長と九大名誉教授の最長老でありながら八面六臂の大活躍である。
講演のテーマは「貝原益軒の思想とその背景」
崩壊寸前の日本社会を救うのは貝原益軒しかいない。31兆円以上に高騰する医療費を救うのは「養生訓」しかない。老後の一日は千金に値する。養生をして長生きをして、まことの人生を楽しめ、日本人よしっかりせよ!と岡田先生は情熱をもって語ります。

「レークサイド久山」の館内には「貝原益軒記念資料館」があり、益軒の肖像画や、儒学、神道、本草学、医学、地理、歴史と江戸時代初期に大活躍をした益軒の資料が所狭しと展示されている。また、壁面を使った益軒年譜は詳細をきわめ見事としかいいようがない。
資料館見学が終わったら、湖畔の森を散策するのも一興。福岡が生んだ偉人の業績をしのべば静かな感動が胸に広がるだろう。

『第一回 貝原益軒文化講座』
平成14年4月5日(金)13時30分〜15時
久山町「レークサイドホテル久山」
講師 九州大学名誉教授 岡田武彦
受講生申し込み TEL 092−976−1800


                          松尾允之 

貝原益軒の「養生訓」

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